ブランドだけじゃ分からないクロコダイル財布の選び方

※2018年 2月28日に公開した記事ですが、追加修正を行い2020年 5月20日に再度公開いたしました。※

 

 

こんにちは。(株)イシカワの吉川です。

高級素材「クロコ財布の選び方」と一言でいっても、クロコの種類や財布のデザイン、機能性やプライスなど、選ぶポイントはユーザー様によってもさまざまです。

どれが良い・悪いと決められるものではありません。とは言うものの、最高級皮革のクロコダイル財布ですし、どうせ手に入れるのなら、使いやすくて、よりクオリティーの高いモノを選び、後悔や失敗はしたくないものです。

ネット通販などでも画像やテキストだけで選ぶことにも不安がある方も少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、長年の信頼から国内有名ブランドの「クロコ財布」OEM生産を数多く手掛ける、私たちの経験と知識を基に、クロコダイル財布の選び方のポイントをご紹介いたしましょう。

また、最近ご質問の多いクロコ財布「価格の格差・ばらつき」についても解説を加えています。

※OEM生産:他社ブランドの製品を製造する※

バッグ・革小物の本格ブランド【Rio de piedra / リオ デ ピエドラ】

 

実はこれ、必須です!
クロコ財布の選び方の基本はライフスタイルから

 

クロコダイル財布選びは、他の素材にはない独特な斑(ふ)柄の外観や、収納などの機能性にポイントを置きがちですが、まず最初に、ご自分のライフスタイルに合った「財布」という視点も忘れてはなりません。

  • どんなご職業で、どんな持ち方を普段からしているのか。
  • ラフに日常的に使用するのか。
  • 華やかなシーンによって使い分ける為の特別な財布なのか。
  • 上着のポケットなどに入れて持ち歩く薄型財布派か。
  • バッグに入れて持ち歩く派か。
  • etc………

わかってはいるけれど忘れがちで、実は大切な【クロコ財布選び】のポイントでもあるのです。

ご自身が好んで選んだクロコダイル財布であっても、例えば、日常のコーディネートに合わないから、日常の持ち歩きに不便だからというちょっとした理由で、気に入っているにも関わらず、「タンスの肥やし」になってしまうと言うお話しをよく耳にいたします。

シャイニング メンズ長財布 ブラック

華やかなパーティーやフォーマルシーンには最適

マット スリムラウンドウォレット ヒマラヤ

スマートフォンなども収納できる日常使いにぴったりな機能性が魅力

マット 二つ折れ財布 ブラウン

身に着けて持ち歩くのに便利なコンパクトな財布

よくよく考えてみれば、大切なご家族よりも一緒にいる時間が長いのが、「財布」というアイテムなのではないでしょうか。

上質で高価なクロコ財布ですので、何年も使い続けていただきたいのが、作り手の願いでもあります。

まずは、ご自身のライフスタイルに無理なく溶け込み、身体の一部となるようなモノを選びを意識することも是非お忘れなきよう。

 

「唯一無二」のウロコの配列と仕上げから選ぶ

 

クロコダイルの最大の特徴は何と言っても、他の高級素材には見られない「斑(ふ)」の柄です。皆様には「ウロコ柄」と言った方がピンとくるかもしれませんね。

一見、同じ様に見える四角形・丸型の「斑柄」も、注意深く見てみると一つ一つが異なり、型押しクロコとは性質が違う佇まいそのものが、貴方だけの世界でたったひとつのプレミアム財布なのです。

他のレザーには無い、複製不可能な本物のクロコ本来が持つ、表情がデザインであり「アート」と言えるのです。

クロコダイル革と呼ばれるワニ革は「4種類」あり、革の大きさ(サイズ)や種類によって斑の配列や斑の大きさ・外観が違ってきます。

クロコに精通したこだわりのユーザー様が一番気に掛ける「見た目」のポイントと言えます。

クロコの特徴と高級感を表現する、スタンダードなクロコ財布がセンターカット(センター取り)という革の取り方です。

マット センター取り メンズ長財布 ブラック

マット センター取り ラウンドウォレット 阿波本藍染

クロコ革の中心(センター)を財布の中心に合わせて、四角いウロコ(竹斑)と丸いウロコ(玉斑)がバランス良く左右対称となる上品で美しいスタイルです。

上品なセンター取りに対して、カジュアルでワイルドなワニの雰囲気を楽しむクロコ財布が横取りという取り方です。

マット L字ラウンド長財布 ブラック

あえて大きいサイズのクロコのいろいろな部位を使用した、デザイン・ファッション性を意識したスタイルです。お求めやすいプライスも魅力です。

クロコの種類やクロコの取り方によりその外観は異なりますが、それぞれにクロコの魅力と価値が表現されています。

どちらが優れている・劣っているということはありません、ご自身の予算や好み、最終的には直感を信じてお選びいただければと思います。

又、クロコの代表的な仕上げとして、透明感のある発色と高級感漂う輝きが特徴の「シャイニング」仕上げ。そして、ソフトな風合いと輝きをおさえ使い込むごとに程良い艶感が味わえるカジュアル色の強い「マット」仕上げがあります。

シャイニング ラウンドウォレット ロイヤルブルー

こちらも優劣があるわけではありませんが、シチュエーションに合わせての使い分けがおススメです。

参考までに私のおススメは、やはりキングオブクロコダイル「スモールクロコ」を使用した財布。

センター取りで上品さと高級感を表現し、横取りでは、カジュアルでありながらも、素材はクロコの最高級品種というのが「ぜいたくの極み」だと思っています。

合金パール加工 スモールクロコ ラウンドウォレット ブルーシルバー

 

こだわりは素材だけじゃない。世界に誇る日本革製品の職人技

 

いくら高級素材のクロコダイルを使用しているからといって、財布の形が歪んでいたり、収納物の出し入れに支障があってはせっかくのクロコ財布が台無しです。

クロコ革の特性を熟知し、クロコが持つ独特な風合いと財布本来の機能を損なわず作り上げるには、職人の持つ製法と技術が大きく関係してきます。

財布の耐久性や型崩れしない「強度・固さ」も大切ですが、特に気にしていただきたいのが、財布を手に持った時に「弾力感」や手に馴染む「しっとり感」を感じられる製品であることも、ポイントのひとつであると考えます。

そんなクロコの風合いを活かしている財布には、クロコダイルをはじめとするエキゾチックレザー職人の経験に裏付けされた技術とこだわりの一端がそこに表現されているのです。

また、財布のコバ(ヘリ・端の部分)を見ていただくと判るように、財布は沢山のパーツが重なり合って作られています。

外側、内側のクロコ・インナー・芯材など、多い部分では6枚のパーツが合わさっています。

細かい部分とはいえ、そんな重なり合う部分も「ぼってり」とせず、すっきりと美しく仕上げるのがクロコ財布職人の技術。

財布の代表的な製法として「切り目」「ヘリ返し」という処理の仕方があります。

どちらも卓越した職人の技がものをいいます。凹凸のあるクロコ革を極限まで薄くする(0.1ミリ単位)技術やコバの切断面をきれいに磨いたり、カラーコーティングしたりします。

財布の端っこ「コバ」は「財布の命」とおっしゃる方もいらっしゃいます。

ひいてはこの技術とこだわりが、チャックの開閉・紙幣やカードの出し入れをスムーズに行える機能性の良し悪しに、繋がってくるのです。

カードや紙幣を収納した後にもすっきりとその外観を保っていることも、ユーザー様にはご確認いただきたいチェックポイントのひとつです。

 

エキゾチックレザー信頼の証。JRAマークが付いているか否か

 

今や、クロコダイル財布やさまざまなエキゾチックレザーアイテムが、雑誌・TV・インターネット・通販などで、簡単に手に入れることが出来るようになりました。

しかし、そんな通販などを楽しむユーザー様の中には、

  • 同じようなデザインの財布なのに、なぜこんなにも価格に違いがあるの?
  • 安価なので、クロコの型押しではないのか?
  • プライスに見合った価値が本当にあるのか?

などの様々な疑問を持つ方々も多いのではないでしょうか。

クロコダイルの専門的知識を持つ人物ならまだしも、消費者の皆様がその不安を画像や印刷物から見極めることは非常に難しいと私は考えます。

本物のクロコダイル革を使用した、安心できる財布が欲しいとお考えの皆様には、「JRAマーク」のある製品を選ぶという選択肢を、加えてみてはいかがでしょうか。

JRAマークとは、ワシントン条約に基づき、正しく輸入されたクロコ革を使用し、全ての製造工程を日本で行った、日本製品にのみ、JRA表示を付けることが許される、信頼と安心の証です。

JRAマークには、製造者番号が明記され、製造者責任も明確化しています。

また、お求めになったクロコ財布の修理・アフターケアーなどの必要が生じた場合でも、的確でスムーズな対応が行えることになります。

クロコ財布をお選びの際には、皆様の「不安解消」のお力添えとなる、「信頼と安心」の目印であるJRAマークを、ご確認いただくことをおススメいたします。

 

 

クロコ財布の進化系。オーガナイザー&ミニ財布から選ぶ

 

昨今、ユーザー様に求められる財布のタイプに変化がみられるようになりました。男女問わず、小型のバッグやミニクラッチの流行を受け、「財布以上、バッグ未満」のクロコオーガナイザーウォレットや手のひらサイズのクロコミニ財布に注目が集まっています。

スタイリッシュに財布とスマートフォンを一緒に携帯したい。コンパクトにカード・名刺・パスポートなどの必需品をまとめて持ち歩きたい。というニーズが広まってきています。

また、昨今のキャッシュレス化の普及に伴い、最低限の現金と使う頻度の高いカードさえ持ち歩けば十分というミニ財布にも人気が高まっています。

財布ではあるけれど、バッグに似た機能も果たす多機能なアイテムや、見た目はカードケースのような、むだをそぎ落とした「ミニマムアイテム」などが、続々と登場してきています。新しいタイプのクロコ財布をお探しの方々には、おススメのアイテムといえるでしょう。

マット ハンドル付きミニクラッチ(トラベルオーガナイザー) ブラック

マット スリムラウンドウォレット 白/谷黒

シャイニング カードケース(ファスナー付き) ピンク

シャイニング コンパクトウォレット イエロー

 

やっぱり知りたい!クロコ財布 値段の格差について

 

最近、ご来店のお客様や弊社がクロコをはじめとする、エキゾチックレザーの魅力を知っていただく為の、新しい取り組み「革活」でも話題になるのが、クロコ財布などの「価格の格差やバラつき」について。

例えばインターネットでクロコ財布を検索してみると、使用している素材は一緒で、見た目やサイズ(タテ×ヨコ)も変わらないのに、なぜこんなにも価格にひらきがあるのかという疑問です。

特に、これからクロコ財布やクロコバッグを手に入れたいとお考えの方々には、気になるポイントのひとつではないでしょうか。

それでは、参考までにクロコ革を長年取り扱う立場から、考えられる理由をいくつか上げてみましょう。

  • 使用するワニ革(種類やグレードによる)の価格や仕様の違い。
  • 製造工程(手間・特殊な技法など)によるコストの違い。
  • 低コストの海外生産品・量産品か否か。
  • 企業努力により販売価格を相場より抑えている。
  • 販売促進の為のコストが価格に反映されている。
  • etc…

この様な内容以外にもさまざまな要因によって、価格差が生じると想定されます。
あくまでも、私見の範ちゅうとご理解下さい。

希少性の高い商品だけに、市場相場をきちんと把握し、クロコ革・モノ作りの知識や経験が豊富な専門家でないと、価格想定のカラクリなるものは解けないかもしれません。

後悔しない・失敗しないクロコ財布を選ぶなら、国内外問わず長年クロコ製品を扱っている老舗ブランドや専門店に、一度ご相談してからでも遅くないと思います。

もちろん、私どもRio de piedraでも、クロコダイル財布に関するご質問・ご相談も承っておりますので、お気軽にお問合せください。

 

最後に

 

皆様いかがでしたでしょうか。

小さなアイテムとはいえ、クロコダイル財布のニーズや売れ筋商品は、もはやひとくくりにお伝え出来ないほど、多様化しています。

財布は毎日のように肌身離さず携帯するアイテムです。先に財布選びの基本はライフスタイルとお伝えしたように、どのように使用したいのかを明確にして、皆様から是非販売員などへお伝えいただきたいのです。

私たちも、皆様にご満足いただける商品の提供と、財布選びのお手伝いができるよう日々努力してまいります。

 

 


バッグ・革小物の本格ブランド【Rio de piedra / リオ デ ピエドラ】








 

 

 

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