ご確認ください!「 JRAマークはエキゾチックレザーアイテムの信頼と安心の証 」

こんにちは。(株)イシカワの吉川です。

皆様はクロコダイル財布やパイソンバッグについているJRAマークをご存知でしょうか?弊社も組合員として加盟しております全日本爬虫類皮革産業協同組合(全爬協)が、「 信頼の MADE IN JAPAN アイテムを皆様にお届けしたい 」とい趣旨のもと1981年11月より「 エキゾチックレザー製品表示事業 」が実施され現在も活発に行われています。

簡単に言うと「 ワシントン条約に基づき正しく輸入されたクロコダイル革やパイソン革などを使用して、全ての製造工程を日本で行った真の日本製品 」にのみ、このJRA表示を付けることが許される言わば信頼と安心の証なのです。

今回はこのエキゾチックレザー製品の品質を保証する製品表示「 JRAマーク 」と、そこに関係する背景なども交えて詳しくご説明していきましょう。

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ワシントン条約:

エキゾチックレザーを語るうえで欠かせないのがワシントン条約。聞いたことはあるけれど内容まで把握されている方々は少ないのではないでしょうか?

ワシントン条約とは、地球上の貴重な野生動植物を保護し絶滅から守ろうという目的で結ばれた国際的なルールで、私たちはこの条約を尊守した製品づくりを行うため様々な努力を重ねています。完全に商取引が禁止のもの、原産地の輸出許可書があれば取引可能なものなど、絶滅の危機の度合いによって国際取引の規制が区分されています。

日本でもワシントン条約に基づいて「 種の保存法 (絶滅の恐れのある野生動植物の種の保存に関する法律)」が制定されています。しかし、一方で野生動物には得難い価値観があり、原産国には貴重な経済的利益をもたらしていることも事実なのです。

 

(持続的利用の重要性)

長期的な展望に立って考えると「 資源の保護 」と「 無理のない有効利用 」の調和は、野生生物を利用する上で最も重要な観点です。保護と利用。その調和を図るためにクローズアップされているのが、サスティナブル・ユース(持続可能な利用)と呼ばれる方法です。

あまり知られていない事なのですが、野生生物の利用を全面的に禁止してしまうと、産出国とその地域住民にとって野生生物資源には価値がなくなってしまい、乱開発や密猟が多発して生息環境が破壊される原因となっているのが現状なのです。

私たちの加盟する全爬協は、日本のワシントン条約批准(ひじゅん)以来、経済産業省及び東京都の指導協力のもと、原産地との親密な関係を築きながら野生動物の生息数を良好な状態に保ち、さらに一歩進めて養殖事業の援助を積極的に行っています。

従って私たちの製品はすべて正規の手続きを経て輸入されたエキゾチックレザーで製造されています。そしてそれを証明するのが JRAマークなのです。

 

全日本爬虫類皮革産業協同組合(全爬協)とは:

ここで少々私たちが加盟する全爬協の事もお話ししておきましょう。

全爬協は主として、ワニ・オーストリッチ・トカゲ・ヘビなどに代表されるエキゾチックレザーを取り扱っているタンナー(製革業)・皮革卸商・エキゾチックレザー製品製造の三業種から構成されている日本唯一の団体です。ワシントン条約の精神と趣旨にそってエキゾチックレザーなどの円滑な取引を図るとともに、爬虫類等皮革産業の振興に貢献することを目的としています。

主な事業活動としては、先程上げた製品表示事業をはじめとして、皮革全般もしくはエキゾチックレザーに関わる業者の皆さんにより高い認識や理解を導くための研修会の開催や講師派遣も積極的に行っています。何をかくそう、私も東京で年に3回開催される皮革関連業者向け、エキゾチックレザー研修会にて講師を務めさせていただいております。先生などと呼ばれるのは少々抵抗はありますが・・・

また、 JRA とは、全爬協( Japan Reptile Leather Industries Association )の頭文字を取ったもので、日本およびアジア(中国・韓国・香港・タイ・シンガポール・台湾・ロシア)各国に商標登録されています。

 

信頼と安心の JRAマーク:

「 革らしい革づくり 」をモットーとする製品づくりは、神経の行き届いた高度な技術が要求されます。私たちは江戸時代からの永い伝統技術に現代の高度な技術そして日本人特有の「 気配り 」を加えて製品づくりを行っています。

現在の日本の革製品はファッション・レザーの本場であるフランス・イタリアの皮革関係者も絶賛するほど、世界に誇れるクオリティーがある事をご存知でしたか?

しかし昨今は、一見では日本製品と識別ができない海外のエキゾチックレザー製品が流入して、製品の質・アフターケアーやフォローに対する不満や苦情が寄せられるようになりました。

そのため私たちの製作する「 日本製品 」と「 海外製品 」を判別することは消費者の皆さんの「 保護 」にもつながると考え、日本製品「 MADE IN JAPAN 」であることを明確に表示する活動を行っています。表示はすべての製造工程を日本国内で行った、クロコダイル・オーストリッチ・パイソン・リザードに代表されるエキゾチックレザー製品に、 JRA マークを付したメタル製のタッグ・製品内に縫い込まれた織ネーム・そしてしおりの3点セットによって示されます。

これは皆様がお買い求めになられた商品が、ワシントン条約に基づき正しく輸入された皮革を使用して日本で作られた日本製品の証です。また、3点セットすべてに個々の登録会員番号(製造者番号)を明記して、製造者責任も明確化しています。

すなわち、販売される製品の製造責任が明らかになりご購入後の修理・アフターケアーなどの必要が生じた場合でも、的確な対応がスムーズに行えることになります。エキゾチックレザー製品をお選びの際にはぜひとも「 信頼と安心 」目印であるJRAマークをご確認頂くことをお薦めいたします。

 

こだわりクロコダイルユーザーには魅力の登録番号「 001 」:

弊社は全爬協より JRA 登録番号「 001 」を頂戴しております。決して日本最古のエキゾチックレザーメーカーという意味合いや、登録が 1番目ということで交付された番号ではございません。しかし、この「 001 」の番号にさまざまな魅力やイメージを感じて商品製作の依頼をいただくことがしばしばございます。今となっては幸運な番号を頂戴したと有難く思っています。

JRAマーク

エンドユーザーの方からのご依頼に際してはホームページに小さく写っている JRA マーク画像から番号を確認され、この数字へのこだわりや思いをうかがった後に製作・ご購入に至ることも少なくありません。内側に縫い付ける織ネームが「 001 」というのが重要なのだそうです。特にクロコダイル財布にはその傾向を強く感じます。

考えてみれば、私の世代の「 1 」と言えば元巨人の王さんや、さまざまな職種の中心的な人物に似合う数字、そして夢・希望・達成ということを連想させるような数字でもありますね。車のナンバープレートの取得においても「 1 」という数字が現在人気があるというランキングデータも先日目にいたしました。

縁起をかつぐ・大好きな数字・風水的な観点など、数字へのこだわりは人それぞれ様々あるとは思っていましたが、エキゾ商品選びの基準のひとつとして「 001 」が関係していると知らされた時には、製造者番号に人を引き付ける力があるとは正直考えもつきませんでした。ひょっとしたら、最高級皮革の雄であるクロコダイルには「 1 」という数字がもっとも似合うのかもしれませんね。

作ってもらうなら・購入するのなら「 001 」のメーカーさんで。と有難いお話しを頂戴する以上、そこに込められた期待やイメージを損なうことのない、素材と物作りの良さでお答えしなければ申し訳が立たないと肝に命じて日々、クロコ・パイソンアイテムの製作にいそしんでおります。

#1600JRA

 

最後に

現在ではわざわざ店舗まで足を運ばずとも、インターネットショッピングの普及により24時間どこからでも沢山の情報の中から買い物が楽しめる便利な世の中になりました。

私たちの扱うエキゾチックレザーアイテムは高額であり、レアな商材であるが故にその多量の情報の中から、この商品は偽物か本物なのか?外見では一緒なのになぜこんなにも価格に差が生じるのか?本当に価格に見合った価値がある商品なのか?など、一般の消費者の方々が判断しなければなりませんが、正直なところ見極めるのは難しいと私どもは考えます。

これからお買い求めになるクロコ・パイソン製品の分かりやすい選択基準のひとつとして今回は JRA マーク表示をご紹介いたしました。製造者責任が明確化されているメリットは非常に大きくエンドユーザー様の不安も軽減されることでしょう。

この情報が少しでも皆様の手助けとなり、エキゾチックレザーをより身近に感じていただける存在になれば幸いです。余談ですが、テレビCMで有名なお馬さんの JRA とはまったく関係はございません。

 

※参考文献

全日本爬虫類皮革産業共同組合:

一般社団法人 日本皮革産業連合会:

「エキゾチックスキンの基礎知識」(2015)

 


 

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