★はじめに知っておきたい クロコの知識入門編★②分かりやすい!本物と偽物のクロコダイル製品の見分け方

こんにちは。
(株)イシカワの元キックボクサー ナオキックこと石川直生です。

最近は、本物のクロコ革と遜色のない型押し革や、人工(人造)の皮革を作れるほどに技術が高くなってきました。
世界的ブランドでも、本物のクロコ革と見紛うほどに精巧な型押し製品が作られ、「選ぶ側」の目利きも必要な時代になってきた、と言えるかもしれません。

もちろん、素晴らしい技術で製作された型押し製品を否定するわけではありませんが、Rio de piedraはエキゾチックレザー専門のブランド。
母体でもある株式会社イシカワは創業から半世紀以上、エキゾチックレザーにこだわってきた会社です。

今回のブログは前回からスタートしました「クロコの知識入門編」第二弾。
皆さんにも、リアルクロコにこだわった製品選びをしていただくための「本物の見分け方」を取り上げました。
インターネットの写真で見分ける方法、実店舗で見るときのポイントなど、今回も「分かりやすく」お伝えしていきます。

※ 「クロコの知識入門編」第一弾へはこちらから ※

(1)「本革」と「型押し革」

まずはじめに、「本物のクロコ製品」と「型押し革を使用したクロコ製品」の違いを定義しておきたいと思います。

・クロコ製品・・・クロコの革を使用して製作された商品
・型押し製品・・・牛革や豚革、または人工皮革等に、型押し等の加工のすることでクロコ革に模した革を作り、それを使用して製作された商品

「キングオブレザー」とも言われるクロコレザーは、その希少性から価格が高額になってしまうため、価格を抑えるために各ブランドが様々な技術で本物に近い製品を作り出しています。
本物に近い革の代表格となるのが、「型押し」の革です。
型押し革とは、凹凸のついた金版に熱を加え、革に高温高圧のプレスで凹凸を付けていくことで模様を表現する方法です。

それではまず、型押し革の写真を見ていただきましょう。

ご覧いただいてお分かりになるように、型押し革は一定の模様が連続して配置されています。
クロコの革は、お腹のセンター部分が一番価値が高いとされます。
型押し革の場合は、本来は一枚の革から一つしか取ることが出来ないセンター部分の型を作り、革にその「型を押して」いくためこのような仕上がりになります。

では次に、クロコ革をご覧ください。

当たり前ですが、一枚の革にセンター部分は一か所しか存在しません。
鱗の大きさや形は一つずつ異なり、型押し革のように連続して「センターが配置される」ということはありません。

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(2)「本革」の製品と「型押し革」の製品の見分け方

冒頭でもお伝えした通り、最近は私たちプロでも判断を迷うほどに、型押し革を使用した製品も本革製品のように見える製作技術になっています。
そこで、私たちも判断基準の1つにしている方法を皆さんにお伝えしたいと思います。

それでは、本革を使用しているバッグと、型押し革を使用しているバッグをご覧ください。

一見、どちらが本革製品でどちらが型押し製品か、分かりませんよね。
では、もう少し製品に近づいた写真を見てみましょう。

近付いてみてもやはり、判断基準が無いと分かりませんね。
このような時、もしお店等で商品を手に取ることが可能であれば、バッグの底面を見てみてください。

クロコ製品(バッグ・お財布等)は通常、一番価値の高いとされるウロコのデザインが左右対称になるお腹のセンターの部分を、商品の一番メインとなる部分に使用します。

そして、バッグの底になる部分には『 1 』の写真のように革の端の部分や、テール(尾)の部分を使用し、一枚の革を余すことなく有効に使います。
つまり『 2 』の写真のように、表からは見えない底の部分にセンター部分を使用している製品は、型押し革を使用している可能性が高い、ということになります。

インターネットで底面の写真が無く、本革かどうか判断が出来ない場合は、販売元にお問合せをしていただくのも良いと思います。
ほとんど見かけることはありませんが、底の部分にもクロコ革のセンター部分をしている製品が「無い」と断定できるわけではありませんが、見分けるための判断の要素としてご活用ください

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(3)クロコの証 「穿孔(せんこう)」とは?

クロコ製品であるかどうかを見分けるもう1つのポイント、「穿孔(せんこう)」についてご紹介させていただきます。

クロコ製品をお使いいただく中で、ウロコにある小さな穴について「何だろう?」と気になった方も多いのではないでしょうか。
これは「穿孔」と言われる感覚器官で、実はまだ具体的な機能は判明していません。

この穿孔は、クロコダイル以外のワニ(アリゲーター・カイマン)のウロコには無く、型押しの革にもありません。

つまり、この穿孔の有無がクロコかどうか?ということの判断基準の1つになります。

ただし、本物のクロコであっても革の仕上げ(染色方法)によって穿孔が目立たなく、見えなくなってしまっている場合もあります。
こちらは、ウロコの立体感を生みだす「ボンベ仕上げ」によって穿孔が見えにくくなってしまった、グレージング加工のクロコ革です。

このように、「穿孔が見えないから本物ではない」と言い切れないこともあるため、あくまでも判断基準の1つとしてご参考にしてください(※すべてのグレージング加工の革の穿孔が見えなくなっている、というわけではありません)。

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(4)最後に

「本物のクロコダイル製品の見分け方」、いかがだったでしょうか?

見分け方のポイントとして、
・クロコ革と型押し革について
・穿孔について
ご紹介させていただきました。

ご紹介させていただいた通り、製品の状態での革の配置・穿孔の有無、この2つを判断のポイントとして押さえていただければ、大体は見分けていただけると思います。ただ、そのポイントだけでは確実な判断にはならないというのがクロコの奥深さ、そしてモノづくり技術の向上の賜物と言えるかもしれません。
あとは実際に触った時の革の質感、柔らかさも判断のポイントになるんですが、これはある程度の慣れが必要になってくるかもしれません。

皆さんがご愛用のクロコアイテムで、ご自分では判断が出来ない場合には、『 クロコ革 』なのか『 型押し革 』なのか、また、クロコの場合は、『 どんなクロコ革のどの部分を使っているのか 』、そのようなポイントもお伝えさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

それではまた、次回のブログでお会いしましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

※参考文献

・ 「エキゾチックスキンの基礎知識」(「エキゾチックスキンの基礎知識」編集委員会(2019)
・フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)

 

バッグ・革小物の本格ブランド【Rio de piedra / リオ デ ピエドラ】







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