こんにちは。(株)イシカワの吉川です。
弊社のオリジナルブランドRio de piedraのファッション性を重視した情報発信を目的に、2012年1月号からメンズファッション誌「LEON」に様々なアイテムを掲載しています。
「LEON」は、掲載されている商品のほとんどが、欧米のラグジュアリーブランドで「ちょい不良(ワル)オヤジ」で有名な雑誌ですね。
今回はこれまで「LEON」に掲載したRio de piedraのアイテムを振り返ってみます。アイテム紹介とともにクロコダイル・パイソンの製品とその魅力をご紹介いたします。
やっぱり「エキゾ」がお洒落の近道
2012年 1月号
Rio de piedraの「LEON」デビューが、クロコダイルフラップ(ふた)型のショルダーバッグでした。
「LEON」のテーマは、ドレッシーな印象のエキゾチックレザー。クロコダイルを、あえてカジュアルに落とし込むという企画内容で、カジュアルスタイルでの掲載アイテム。まさにRio de piedraにぴったりなテーマでした。
一見上品な編み込みのフラップ(ふた)バッグですが、よく見てもらうと実はクロコダイル革を使用しています。しかしながら、 1cmの幅の長いひも状のクロコダイルの帯を作り、それを編み込むのですが国内でこの編み込んでいく作業ができる職人は少ないのです。
高級・高額な素材ですので、帯と帯の間が少しでもあいていたら安っぽく見えてしまいますし、手編みならではの帯と帯が重なり合う部分のスマートなボリューム感が、こっちはへこんでいて、こっちはでっぱっているという仕上りではいけません。
均等に仕上げるのが「技」であり、クオリティーの高いものを皆様にお届けするという感性を持っている者にしか、この製作はまかせられません。技と感性を持ち合わせた職人との出会いがなければ作れないアイテムですね。
こちらのフラップ(ふた)型のショルダーバッグですが、フラップ部分がクロコダイルで、他の部分はゴード(ヤギ)革を使用したコンビバッグとなっています。
コンビバッグとは2つの素材を組み合わせたコンビネーションバッグということ。 ゴード革との組み合わせにより、クロコダイルだけのフォーマル寄りのイメージを、よりカジュアルスタイルへと変化させています。
せっかくのクロコダイル革を切り刻んではもったいないというお声も聞こえてきそうですが、実はフラップ部分には2枚分のクロコダイルが使用されています。2枚というと同じサイズのバッグが1本作れてしまうんです。
だったらそちらの方が価値あるバッグが作れるのではとまたまたお声がありそうですが、あえてイントレチャート(編み込み)製法に落し込む事により、新しい形のクロコダイルの表現を試みてみました。
より身近にクロコダイルバッグを感じていただきたいという発想とこだわりから生まれました。
そのかいあってかクロコダイルには興味があり持ちたい気持ちはあるけれど、インパクト・個性が強いからとや日常使いには使用するのが難しい、きっとタンスの肥やしになってしまうだろうと思っていた方や、人とかぶりたくない新しいクロコバッグを探していた方などから反響がありました。
「このバッグなら使えるシーンも増えて日常使いにもいけそうだ。」
「こんなクロコダイルのバッグがあるんだね、初めて見たよ。」
「体に当たるバッグ背面がソフトなゴード革なので体にフィットしてなめらかだ。持ちやすい。」
などのお客様のコメントと共に、バッグ達はユーザー様の元へと旅立って行きました。
クロコこそ“気負わず使い”がいま、格好いい!
2012年10月号
「さりげない本物の格好良さを演出するのはクロコダイル」というテーマから選ばれた2回目の掲載アイテムが、こちらのダークレッドのクロコダイルスニーカーでした。
ここ数年のスニーカーへの注目度は衰えを知らず、老舗のフォーマルブランドからも続々とカジュアルスニーカーがリリースされています。
靴の世界は今、フォーマルからカジュアルへと完全に移行したと言っても過言ではないでしょうか。
飽きのこない定型的なデザインを採用しカジュアルな装いにも合わせやすいクロコの一足。内装には足にやさしい柔軟な牛革ライニングや足を程よくホールドしてくれるカップインソールを使用して履き心地にも工夫をしております。
靴の製作法はイタリアの伝統的製法である「マッケイ製法」を採用。マッケイの特徴は返りが良いこと。「返りが良い」という意味は、指の付け根部分で良く曲がり疲れにくい作りであるということです。
そしてマッケイ製法を採用したもう一つの大きな理由は、ソール交換が可能になること。通常のスニーカーはソールが減ってもそれを交換する事が出来ません。このクロコダイルスニーカーは交換可能で末永くご愛用頂けます。
おしゃれは足元からと言いますが、モノは小さくても相手がクロコと気付いた時の効果は絶大です。あと忘れてはいけません。ソールはあの世界で認められたイタリアビブラム社製ソール。10項目にわたる測定と3段階の綿密な検査を受け合格したものが品質認証され出荷される、高い品質のアウトソールなんです。
クロコダイルの素材ありきのスニーカーにならぬよう、中側にも底にも手抜きなしのこだわりの詰まったクロコダイルスニーカーです。
これまでのクロコダイルといえば、ここぞというシーンに格上げのスパイスとして使うのがお決まりのパターンでした。けれど、物にこだわりのある方々にもクロコダイルの知名度も広がり、むしろ程良い心持ちでクロコダイルアイテムをシンプルに日常使いするのが、大人の余裕を演出してくれて人の目を引くのかもしれませんね。
オヤジの究極はやっぱりクロコ
2012年10月号
オン・オフともに日々の生活にメリハリを与えてくれるそんなクロコダイルバッグが欲しいというコンセプトの3回目の掲載商品が、あの大型のクロコダイル「ポロサス」を使用したボストンバッグ。
ゴルフや旅行・ビジネスでの出張などにこちらのクロコダイルボストンバッグが活躍してくれます。
かつてクロコダイルバッグといえば、アクの強さやバブリー感の強いアイテムでした。しかし最近はファッションの流れにマッチしたクラッチバッグやトートバッグ・ショルダーバッグなど、カジュアルで気負わずに使用できるアイテムが沢山作り出されています。
ちょっとした外出時や日常使いにはじまってパーティーなどの集いの場、大切な方とのお食事、ご家族との楽しい旅行など、クロコアイテムの活躍の場が広がってきています。
そしてこのバッグの魅力のひとつがあのキングオブクロコで知られるスモールスケールクロコダイル(ポロサス)を余すことなく使用していること。このサイズ(W50×H33)のバッグを作るには、ワニの腹幅が50cm~60cmのキズがなく美しい個体を2枚用意しなければなりません。
革を生産する養殖場でもこの大きさに育てるのに最低でも5年。厳重な管理体制の中で育てられ、厳正な選択基準をクリアしたものが出荷され製品化されていくのです。このサイズのポロサスは特に日本では希少で、入手が非常に困難です。
バッグは様々なシーンでお使い頂く事を考慮して、見た目より軽量でソフトな仕上がりに。使い込んでいくうちに表れる素材独特の経年変化(ツヤ感が増してくる)も楽しみですが、バッグ全体に自然にできる布のたるみやひだにも似たドレープ、くったり感がこなれたクロコダイルバッグというナチュラルなイメージを演出してくれることでしょう。
内装にはシックなブラックとは対照的な鮮やかなブルーのスエードレザー(起毛レザー)をほどこし、大人の遊び心をプラスしてみました。美麗に揃った端正なうろこのたたずまいはご覧頂くだけでも、大変価値のある逸品に仕上がったと自負しております。
やっぱりエキゾはリッチの代表格です。
2013年 2月号
クロコの小物系アイテムとして4回目に掲載されたのが、再度登場の編み込みイントレチャートのポーチ型のクロコダイルクラッチバッグ。
編み込みクロコのこだわりや特徴は先程申し上げたので詳細は割愛させて頂きますが、見た目よりも収納力があり、こちらのバッグもきっちりクロコダイル革2枚分使用した仕上げになっています。
優雅・品格・存在感といった要素を併せもつエキゾチックレザーは内面的にも充実した大人が持つからこそ映える特別な素材。
たとえば小さなアイテムであってもしっかりと個性を主張してくれるのがクロコダイルの良い所であり特徴です。インパクト絶大なバッグなどの大き目使いもいいのですけれど、小さ目バッグのポイント使いも結構効果的でおすすめです。
丸みを帯びたフォルムからも連想されるように、手に取った時の感触はこれが本当にクロコなのかと思う程手に吸い付くような、しっとりとしたソフト感があります。
掲載用商品撮影時には、スタイリストさんがもみ込むように触り続けていた光景は今でも覚えています。心地よさってきっとそんなものなんですよね。
大きなバッグと一緒に使用すればバッグinバッグとしても使える使い勝手の良いサイズ感。そしてチャックの開け閉めの時にちらっと見え隠れする内張りのブルーのスエードレザーが印象的で、クロコダイルバッグをカジュアルに演出するためには、やぱり細部まで手を抜くことなく、演出にもちょっとした工夫が必要になってきます。
パイソンレザーが大人の腕元に効く!
2013年11月号
「パイソンは、コーディネートの絶好のアクセントになりうる」というテーマから5回目に掲載されたアイテムがこちらのパイソンミニクラッチバッグ。
長財布をふた回りぐらい大きくしたサイズ(H14×w25.5×D4)で、ちょっとしたお出かけにも使え日常使いにはぴったりのサイズ感です。
エキゾチックレザーの中でもその存在感が際立っているのがパイソンレザー。ぴらぴらとした細かいうろことインパクトのある柄模様がまさにパイソンレザーの特徴になります。このインパクトのある柄模様を品よく使いこなす為には製品の大きさがポイントです。小さ目のクラッチバッグぐらいのサイズ感なら程良いインパクトとアクセントになります。
使用しているパイソンはダイヤモンドパイソンバックカットタイプ。
バックカットとはパイソンを背中から割いて腹の部分を活かしたもので、革の真ん中にある大きめのうろこ・蛇腹(じゃばら)がバックカットタイプの特徴となっています。
ここで少し今回使用したパイソンの特殊な仕上げ方をご説明しましょう。
革全体をまずブルーの色に染色します。続いて染め上げたブルーの上にクロの塗料を乗せて全体になじませていきます。うろこの谷間に入っていったクロの塗料が固着したタイミングで、表面のクロ塗料を拭き取っていきます。すると谷間(目地)にクロが残り、ブルーの色は薄っすらと濃いブルーへと変わっていきます。
アンティーク調に仕上げたコントラストと深みのあるブルーが印象的です。そして薄っすらと表れている柄模様も上品で絶妙です。これは通常の染色工程では決して作り出せない手作業が作り出した産物であり、職人の感性による逸品です。全体的な印象を例えるならば、まさに「ジャパンブルー」。藍(あい)染めにも似たお洒落な発色になっています。
バッグ全体はつかみ持ちできるスマートなサイズながら片側にはマチ(サイズ表示で幅の事)があるので、必需品などの収納には最適です。内側にはカード入れ(6枚)や紙幣も収納できるマチ付きポケット、そしてスリットポケットもあり縦長の航空チケットやパスポートも入ります。旅のお供にもおすすめのアイテムです。
脱力時代にエキゾが効く!!
2014年 2月号
さり気なく男の色気をプラスするというイメージテーマから6回目に掲載されたのがこちらのクロコダイルクラッチバッグ。
留め金にはコンチョボタン(インディアンジュエリーの装飾ボタン)などでも知られる米国タンディ社のアンティークヒネリ金具を使用し、よりカジュアル感を強調しました。ユニセックスでも使えるサイズ感とデザイン、そして手に取ってもらうとわかる絶妙なソフト感も人気の理由でした。
ちょうどこの年代(2014年)あたりからファッションのトレンドが「脱力感のあるスタイル」という傾向に変わってきました。現在は抜け感・こなれ感と言っていますが、意味はほぼ同じ。LEONなどで今でもよく使われています。それってどういうこと?と思われている方もいらっしゃると思いますので簡単に説明を加えておきましょう。
お洒落に気を使って頑張っていますという感じを出さずに、キメすぎずちょっと力を抜いてサラリと着こなしている様子。もっと簡単に言えば、気取りがなく肩の力を抜いた感じを出す着こなしを意味します。
昨今のトレンドでもある脱力感のあるスタイルは言い換えればカジュアル志向。力を抜いてナチュラルにですが、一歩違えれば大人の貫禄が損なわれてしまう可能性もあります。しかしそこにワニやパイソンのエキゾチックバッグがあれば、こなれているのにリッチ感や高級感をほんのりと加えられるわけです。まさにRio de piedraのコンセプトであるラグジュアリー&リラックスにぴったりです。
ああしろ、こうしろと言われるうんちくや様々なテクニックが不要でわかりやすく周りと差をつけるなら、やはりエキゾチックレザーにつきますね。
クロコダイルの凄いところはどんなに形が変わっても革から発せられるラグジュアリー感が変わらない事。持っているだけでとにかくリッチをアピールできるって他の皮革素材にはない大きな魅力です。
夜のお遊びにもフォーマルな場でもさり気なくお洒落のスパイスになる様なそんなクラッチバッグです。世界の名だたるブランドのバッグをお持ちのユーザー様からも、おほめの言葉をちょうだいした1点でもありました。
シックなミニクラッチはパーティーシーンの主役です。
2014年 2月号
Rio de piedra「リオ デ ピエドラ」LEON掲載ヒストリーVo.1最後のアイテムは、7回目に掲載されたクロコダイル ミニクラッチバッグ。
今やRio de piedraの大定番アイテム。表面の素材は先程ご紹介したパイソンを始め、クロコダイル・リザードと多種にわたり、長年ご好評を得ているデザインでもあります。
大きなバッグは不釣り合い。そんなシーンも実は結構あったりするものですよね。沢山の人が集うパーティーなどはその代表的なもの。そういう時にこそこのミニサイズのクロコクラッチバッグが必需品や身回り品を収納するのに活躍してくれます。手ぶらが好ましいシーンでも、実は細々と所持品があるもの。せっかくの素敵な装いもポケットが膨らんでいたら台無しです。
そしてこのミニクラッチの活躍の場は何も、パーティーシーンに限られたわけではありません。オフシーンであっても財布にスマホ・タバコやキーホルダーなどをラフに持ち歩くシーンにも、そのサポート役となってくれるわけです。実はありそうでないのが、このサイズ感のミニバッグなんですね。
職業上クロコダイルバッグを持ち歩けるのは休日だけ、と考えていらっしゃる方も沢山いらっしゃるとは思いますが、程良いサイズのこのバッグは、バッグの中に入れるバッグとしても重宝します。お仕事帰りのオフの席などには、ちょっとバッグから取り出して、コミュニケーションのツールとしても、ひと役買ってくれるかもしれません。
最後に
普段持ち歩くバッグや財布等には、その人のセンスやこだわりを表す力や役割があります。クロコダイル革やパイソン革を使ったアイテムには、その人のステータスをあげる魅力があります。
しかし、Rio de piedraでは素材の魅力だけに重点をおくのではなく、デザインや機能性そして様々なシーンにお持ちになれる汎(はん)用性もその魅力と考え精進を続けております。
今回のRioブログでクロコ・パイソン製品の魅力の一端を感じて頂けたら幸いです。
※今回ご紹介いたしました商品の他にもWeb Shopに掲載しております。